レビューと評価

はじめに

このレビューは、まだディスガイア6をプレイしたことがない方のために、ゲームの概要と個人的な批評を紹介したものです。購入の参考になさる方は、人によって違った楽しみ方、違った評価があることを理解した上で、お読みください。

ディスガイア6のレビュー

ディスガイア6の最大の特徴は、レベル上げ作業のシステムが物凄く便利なことです。自動戦闘を有効化すれば、味方ユニットが自動で出撃して敵を攻撃してくれます。しかも、魔心エディットという機能により、自動戦闘中の行動を細かく設定できます。戦闘演出なしや高速化の設定もあります。さらに、同じステージに何度も連続で挑戦する周回機能もあります。レベル上げ向きのステージを選び、自動戦闘と周回を有効にしておけば、プレイヤーが何も操作しなくても勝手にレベル上げができます。しかも、プレイヤーが操作するよりも圧倒的に早くて効率的です。

ただ、この機能を利用すると、効果的なステージ攻略を考えるより、寝ている間にでも自動戦闘をさせれば良いだけになってしまい、完全にゲームバランスが崩壊します。シミュレーションRPGでありながら、戦略性が皆無になってしまうところが、この機能の弊害です。

自動戦闘の利用法としては、レベル上げには使わず、適正レベルのステージを自動戦闘だけで攻略する方法を考えた方が楽しめると思います。自動戦闘を眺めるというのも、kenshiのようなストラテジーRPG系の面白さがあり、個人的にはこれはこれでありだと思います。

評価を下げる要因になりそうなのは、汎用キャラ種類減少、武器技なし、タワー技なし、魔チェンジなし、怒ッキングなし、二刀流なし、キャラ界なしでしょうか。個人的には、自動戦闘を楽しむ今作には重要でないとも思いますが、がっかりするファンも少なからずいらっしゃるでしょう。

それよりも気になるのが、ゲームバランスです。ある特殊技が異常な強さのため、効率を考えると、この技でレベル上げして、この技でボスを瞬殺するだけの作業になってしまいます。それに気が付いてこの技を不使用にすると、それはそれで威力不足にがっかりします。

これは今後のアップデートで改善されると思いますが、発売直後の段階では、それなりの頻度で強制終了が発生します。クリア後に増えたので、戦闘処理の超高速化が原因と思われます。同じような状況になったら、少しだけ速度を落としてみましょう。

明らかに失敗だと思える点は、ステータスやダメージの桁です。育成の上限を上げた結果の桁だと期待したのですが、レベル1の段階で2万くらいのステータスがあるので、単純に1000倍くらいになっただけでした。ファンなら「そうじゃない」とツッコミを入れたくなるでしょう。並んだ数字が増えた分だけ、むしろ見にくくなりました。

しかも、レベル上限は基本的に9999で、その上の桁が解放されるのがクリア後ですので、体験版の育成状態のまま自動戦闘でクリアできてしまいます。各話のボスも自動戦闘で瞬殺です。どんなマップでどんなギミックがあったかなんて、全く記憶に残りません。なぜ、レベル上限解放を段階的にしなかったのでしょうか。2話クリアする毎に1桁ずつレベル上限が解放されれば、ストーリー的にもゲームバランス的にも丁度良かったと思います。

評価に大きく影響するストーリーやキャラクターですが、なかなか良かったと思います。ただ、ギャグの元ネタが古いため、中年にしか伝わらない可能性はあります。個人的には、声優さんの演技力に差があったようにも感じました。後日譚があっさりしているのは、有料DLCで充実させる予定なのでしょう。

総合的には、ディスガイアファンなら満足できる出来だと思います。操作性がやや悪いので、STEAM版があればSTEAM版の方が良いのですが、リリース予定があるかどうかも未発表ですので、気になる方は今買っても良いと思います。

最後に、これから買う方に一言アドバイスするとしたら、体験版はやり込まない方がおすすめです。ステージに合ったレベルで攻略した方が絶対に楽しめます。自動戦闘をレベル上げに利用するのは、クリア後で十分だと思います。

- おすすめ度 -
★★★★☆